1.親もこどもも,無理なく,楽しく続けられる
どんな稽古事でもこどものある限られた時間でしかその時間を割くことができません。その取捨選択はご家庭でも悩ましいことかとおもいます。
もっとも成果をだすには,その稽古事をどれだけ長く続けるか・・・その環境つくりのためにこども長唄クラブでは設立当初から試行錯誤してきました。
その1 活動は月に2回 金曜日夕方
参加費は1種目 500円/回
年会費を回数割で徴収するシステム(文化庁の助成事業のため先生方への謝礼は頂いておりません。)
風邪を引いたり気分が乗らない時,こどもに起こりうるあらゆることを踏まえて,参加した時のみ参加した種目のみ参加費をいただいております。
入会金設定なし。何回か参加してみたらなんとなく続けて通ってる,というのも良いかなと思っています。
その2 基本 宿題はありません。
発表会前に配布するCDを聴いてもらうことはありますが,基本的にご家庭での宿題はありません。ご家庭での負担のないことは子育てに重要なことですね。
その3 集団稽古のたのしみ
友達と同じ音楽を同じ時期に共有し,同じ舞台を体験すること,これは従来の長唄の個人指導の稽古にはなかったスタイルです。そのために伝統的な指導を残しつついくつもの工夫を加え指導を行っています。
その4 日曜日夕方 囃子クラス(参加費1,500円)を増設 (2023年度現在は行っていません)
通常の金曜日夕方クラスは部活で忙しい中学生には通いつらくなりました。また変声期を迎えた男の子達に充実した,太鼓・鼓を中心とした囃子クラスです。
その5 充実した発表会
活動参加費と同等適度の出演料で,プロの演奏家に助演を得ることができます。
2.好きな楽器の中から組み合わせ自由
長唄という音楽は
唄・長唄三味線のほかに囃子(鼓・太鼓・笛[篠笛・能管])というパートに分かれて演奏されています。
こども長唄クラブではどの楽器でも稽古を受けることができます。
唄・太鼓 5歳から
鼓 4年生から
笛 2年生から
長唄三味線 1年生から(現在個人指導のみ)
このように子供のために用意されたシステムで,また長唄のすべての楽器の稽古が受けられる場は全国でも大変珍しいものです。本クラブのほかに東京では公益社団法人 日本芸能実演家団体協議会「芸能花伝舎 キッズ伝統芸能体験」のプログラムが行われていて,関東地方近辺の恵まれた子供達にはチャンスをもらえますが,環境の異なる地方の子供達には本クラブの活動は大変貴重な場です。しかも,プロの演奏家が担当制で指導をするシステムは本クラブの大きな特徴で,大変恵まれた条件下であることは確かかと思います。
公教育で取り入れることが難しいだけでなく,こども達で「長唄」の演奏を取り組むという環境は,とても多くの条件が整わないことには実現しない状況にあります。
3.プロの演奏家たちによる,本物の音楽を実感
犬山市では長唄を体験することはもちろん,生演奏ですら聴くことは難しい状況です。 長唄は西洋音楽のオーケストラのような楽器編成ですので,多くの演奏家が在住しないということはつまり演奏会は成立しないのです。 そういった環境下で犬山市は長唄のプロの演奏家を多く輩出していて, しかも東京の大歌舞伎や舞台,ラジオ,テレビで大活躍の演奏家たちが クラブ発表会の共演のために掛けつけてくれます。 舞台において,本物の音楽を体感できることは子供たちのまさに財産です。
4.本物の楽器にふれる
楽器はとても繊細で高価なものであるため,子供たち全員に揃えることは難しい,取り扱いが大変,これが公教育で行われない理由の1つでしょう。 本クラブでは 太鼓の稽古は響きのない代用品で行いますが,舞台本番は本物を使います。 三味線,鼓は全て本物の楽器を貸出します。 篠笛と能管は教具として開発されたプラスチック製のものを各自購入して頂き,自宅でも楽しむこともできます。 すべて本物の音楽を行うために開発された教具を用いて稽古を行います。
本気でお稽古を始めるまでの間にいくつかの体験をして,「好きな楽器に出会えるように」 と考えています。
5.こどもと一緒に楽しめる
長いようで短い子育ての時間, 父兄の方々はさまざまな子育てという時間を通して多くのことを体験し学ばれることかと思います。 子供たちと共に父兄の方々にもご興味頂ける企画を発案しています。